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人工骨頭の術式の違いとリハビリ

おはようございます(^ ^) 

本日も臨床BATONへお越し頂き、ありがとうございます。

265日目を担当するのは理学療法士のゆーすけです。


人工骨頭置換術の術式の違いによって何に気をつけてリハビリ展開をどのように考えたらいいかわからない人

「そもそも術式の違いがわからない…。脱臼リスクが気になって積極的にリハビリを進めづらい…。早期退院を促さないといけないが本当に退院して大丈夫なのか心配…。」

こういった疑問にお答えします。


★はじめに

人工骨頭置換術を施行したケースでは術後1日目から全荷重で歩行を開始し、急性期病院であれば在院日数の短縮から早い段階での転帰の判断を求められることになります。その中で早期に歩行を獲得できていることが重要となり、どの時点で自立にするか?の指標として下肢荷重率でどの程度荷重をかけることができるかをみたり、杖もしくは独歩でどの程度の距離の移動が可能かをみたりすることが多いのではないかと思います。私自身、若手の頃はリハビリ展開として下肢の伸展機能を高めるアプローチが主体となっていました。ここは外せないポイントではあると思いますが、人工骨頭の術式としてメジャーな後方アプローチの特徴って何だろう?前外側アプローチとの違いは?術式によってリハビリ展開は変わるのか?また、早期の転帰の判断に歩行以外でみておくべきポイントについて考えていきたいと思います。


★人工骨頭置換術の術式

人工骨頭置換術として比較的多いのは後方アプローチではないでしょうか。後方アプローチでも手術侵襲が微妙に異なります。最近では前外側アプローチを施行されることも多い為、それぞれについて整理していきます。

1)前外側アプローチ

中臀筋を切離せずに大腿筋膜張筋と中臀筋の筋間から侵入します。 

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