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運動失調の評価

皆さん、本日も臨床BATONにお越しいただきありがとうございます!
258日目を担当する、理学療法士の清水啓史です。脳神経外科病院にて回復期リハビリテーションを担当しています。

先月は『運動失調の分類と症状』についてまとめました。
運動失調といっても損傷部位で出現する症状が異なるため、整理しておくことは重要です。
気になる方は是非、下記のリンクから覗いてみてください!

本日は運動失調の中でも協調性障害に対しての評価についてまとめていきます。
運動失調の評価で、様々なテストをすると思います。
テストの結果は陽性か陰性で出ますが、これをどのように解釈していますか?
陽性だから、反復した運動療法をしているということもあるのではないでしょうか?
テストの結果には意味があります。


🔶運動失調とは

随意運動における空間的・時間的な秩序と配列が失われた状態
と定義されています。


🔶小脳性運動失調における協調性障害とは

協調性とは、「中枢神経系が外界と自己の身体から入力された感覚情報をもとに運動をプログラムし、それを随時修正しつつ絶妙にコントロールすること」です。
協調性には3つの要素があります。
それは「時間配列」、「空間配列」、「強さ配列」です。

協調性要素

運動失調では上記の要素に問題が生じることで協調性障害が出現します。

協調運動を可能にしている中枢神経系はどのようなものがあるのでしょうか?
小脳を中心とした協調運動は以下のよう領域が関わっています。

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