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検査値から読み解くリハビリの進め方

本日も臨床BATONへお越しいただき、誠にありがとうございます。
ご無沙汰しております!123日目を担当致します、他業種の経験を経てOTになり日々奮闘しているおじさんOTこと、ごっちんです。

季節もすっかり秋から冬へと移り変わろうとしていますが、みなさま体調はいかがでしょうか…?くれぐれもお体のほうご自愛いただければと思います。
前回は「療養病院における離床の重要性」~活動と参加を考えた離床~をお伝えさせていただきました。
前回の内容はこちら

本日は、「検査値から読み解くリハビリの進め方」についてお話させていただきたいと思います。

はじめに

皆さんは血液データなどの検査値をどのぐらい把握できているでしょうか。私が急性期に勤めていた際は頻繁に採血などの血液データを頻回に診る機会が多かったことを記憶しています。維持期(療養病院)では急性期に比べて検査をとることも少ない傾向にありますが、対象者様の状態がどのようになっているかを検査結果から読み解くことは重要であることには変わりありません。

検査値が示す内容については、皆さんも学んでこられたように、教科書や文献などを参考にされていると思います。しかし実際に検査値が基準から外れ、しかも数値が高ければリハビリはどれぐらいまでやっていいのかの判断が難しいのではないでしょうか。

結論から述べますと
検査値が持つ意味・検査値をみる目的は「検査値をみることは現状における対象者様の身体の状態を把握すること」にあります。つまり疾患の特定をするものではないということです。
臨床におきかえると「異常値であるからリハをしない」のではなく、状態を見て負荷量を見ながら進めていくことが大切です。

勿論、疾患によってはリハ中止基準に該当するものもあるため、まずは正常範囲を知っておくことが大事です。
そうすることで、検査データを予め確認しリハビリを進めていくことができ、対象者様のリスクを減らすことや自分の評価の妥当性があっているかの検証を行うこともできます。

とはいうものの、実際に検査値をみるところまではよいのですが、それをどのようにリハビリへ結び付けていいのか新人の頃の私は理解しきれていませんでした。

今回は「検査値を読み取るために必要なこと」から、読み取った解釈をリハビリへ繋げていけることを話していこうと思います。

私の体験談
急性期病院に勤めていた際に初めて、廃用症候群と診断された患者様で誤嚥性肺炎の方を担当することになりました。先輩からは「まだCRP値高いから無理しなくていいからね」と声をかけていただき、そのように言われて、検査データを確認するとCRP値は(↑)と表示されており、入院時から数値は高かったのですが、数日後はそれ以上に高度へ経時的に上がっていきました。

その時、リハビリ的にどこまで進めていいのか不安になり、先輩にその都度聞いていたことを記憶しています。
現在の療養病院では検査データは上がってくる頻度は疾患によって異なりますが、維持期ということもあり、比較的に症状は安定傾向にあります。安定であるがために急な検査値の異常には特に注意してみています。

私の印象としてはCRP、WBC、RBC、Hb、ALB…いろいろ検査値があるなかで、特にCRPに関しては臨床でもよく見かける項目であると思いますし、私のように悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。

またCRPに加え、臨床ではWBCもCRPと関連して数値に影響しやすい部分であると私自身感じています。今回はCRPとWBCに関して掘り下げてみたいと思います。

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